七味とは

先人が知恵を絞って考え出した日本独特の香辛料『七味唐辛子』。
その名の通り七種類の薬味や香辛料を調合しています。

程良い辛みに加えて、香ばしい黒胡麻、香りの良い山椒、他にも陳皮、麻の実、けしの実等々…。
味だけでなく、漢方からヒントを得たという薬効・効能も考えられた
「薬研」⇒「やげん堀」の名にふさわしい
世界に類のない香辛料です。
(『やげん堀 』の名称の由来はこちら⇒

七味唐辛子というのは上方風の名前で、江戸・東京周辺では
七色唐辛子、七種唐辛子(なないろとうがらし)と言います。
ですから、やげん堀の七味唐辛子は「なないろとうがらし」、略して「なないろ」とも言われます。


やげん堀七味唐辛子は、関東特有のピリッとした辛さを引き立てるため、そのままの唐辛子と
”やきこ” と呼ばれる焼き唐辛子の2種類の唐辛子をブレンドしています。

唐辛子
辛味を楽しむ

一般的に一味唐辛子と呼ばれ、純粋に辛味だけを楽しむ時に使います。
唐辛子にはβーカロテンと並び強い抗酸化作用をもつビタミンEが豊富に含まれています。
これらは、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に良いだけではなく、
美肌を保つためにも大切な栄養素です。
辛味を感じさせるのはカプサイシンという成分で、果実の皮にたくさん含まれており、食欲増進や
血行促進、発汗作用による脂肪燃焼効果などが期待でき、昔から薬用効果もあるとされています。

焼き唐辛子
まろやかな香ばしい香り

主成分・効用は生唐辛子と同じく、抗酸化作用をもつビタミンEが豊富に含まれ、
動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防にも良く、美肌を保つための栄養素でもあります。
唐辛子を焙煎することで辛味がまろやかになり、香ばし香りが一段と増します。

けしの実
体力と胃腸を整える

ナッツ類の一種で約50%の脂質を含みタンパク質、炭水化物も含有。
ミネラルやビタミン、食物繊維などをバランス良く含み、脂肪酸、カルシウムや鉄分も豊富。
脂質がコレステロルを下げ、タンパク質や炭水化物がエネルギー源となり、体力などを強化し、
食物繊維が腸の働きを整え便秘を解消するなどの効果もあるとされています。

麻の実
スーパーフードのゆえん

煎ると香ばしく香り、パリッとした歯触りが特徴的で稲荷寿司などにも使われます。
豊富なタンパク質が含まれていて、しかもタンパク質を構成するアミノ酸の中には
体内で作りだせないために食物から取らなければならない必須アミノ酸が9種類ありますが、
なんと麻の実にはその9種類すべてが含まれていることからも麻の実がスーパーフードと
呼ばれている理由がわかります。
他にも、鉄、銅、亜鉛、マグネシウムなどのミネラル、
不溶性食物繊維など体に良い栄養成がぎっしり詰まっています。

粉山椒
ぴりりとした辛さと健胃

鰻には欠かせないものですが、同じように脂の多いもの全般(お肉料理・焼魚)に、
汁物にもつかわれます。
山椒を食べた時に感じる辛さは「サンショオール」という辛味成分によるものです。
サンショオールは麻酔のような働きがあるため、舌が麻痺したようになることもあります。
このサンショオールには基礎代謝の向上や内臓器官の働きを活発にする作用があり、
胃の調子を整えて消化不良の改善による食欲増進が起こるなどの効果があります。
昔から鎮痛・健胃薬として使用され熟した実の果皮の部分は生薬として用いられてきました。

黒胡麻
香ばしい万能食品

ごまの主成分は、約50%が脂質、タンパク質が約20%、必須アミノ酸を
バランス良く含むタンパク質や不飽和脂肪酸を含む万能食品です。
他にもビタミンB、食物繊維、ビタミンE、カルシウム、鉄分、などが含まれています。
ごまには、主成分の脂質やタンパク質のほかに、セサミン、セサミノールなど微量成分を含有。
これらリグナン物質(ゴマリグナン)には優れた抗酸化作用があり、
動脈硬化、コレステロール制御、高血圧予防、がん細胞の成長制御、肝機能増強、老化制御、
アルコール分解促進などの効果があることがわかっております。

陳皮
香り良き漢方

温州みかんの果皮に多く含まれ、その皮を乾燥させた生薬で、陳皮の「陳」は古い物を意味し、
古い物ほど優れた薬効があることから「陳皮」と呼ばれるようになりました。
主成分は「ヘスペリジン」というポリフェノールが豊富に含まれており、
ヘスペリジンには抗炎症作用という炎症を抑えてくれる効果があるので、
のどの炎症を抑える効果やせきや痰にも効果があり、
もともと古くからはせきや痰を抑える漢方として使われていたんだそうです。
他には胃腸の調子をと整える効果があり、例えば食欲不振、吐き気、消化不良などを
鎮めてくれる働きがあり、胃酸過多や下痢の症状にも良いとされています。